トヨさんを目指せ!
風が
格子戸を叩くので
中に入れてあげた
そしたら
陽射しまで入ってきて
三人でおしゃべり
おばあちゃん
独りで寂しくないかい?
風と陽射しが聞くから
人間 所詮は独りよ
私は答えた
がんばらずに
気楽にいくのがいいね
みんなで笑いあった
昼下がり
《風と陽射しと私》より
柴田トヨさん 明治44年生まれ
90を過ぎた頃から こんな詩を書いてらっしゃる。
次子さんに買ってきたのだけど・・・
読書や ましてやペンを握るのが不得意な人、
結局アタシの大事な一冊に。
私を おばあちゃん と
呼ばないで
「今日は何曜日?」
「9+9は幾つ?」
そんなバカな質問も しないでほしい
「柴田さん
西条八十の詩は
好きですか?
小泉内閣を
どう思います?」
こんな質問なら 嬉しいわ
《先生に》より
独り暮らしの柴田さん。20年間自立の柴田さん。
独りぽっちが寂しいときは考えるのだそう。
「人生 いつだってこれから。
誰にも 朝は必ず やってくる」。
なんと前向きなバアサンなんだろう。
そして ユーモアあふれる一篇を・・・
世間には
まだ解決されていない
たくさんの事件がある
コロンボ警部
古畑任三郎警部
二人が協力してくれたら
犯人をきっと
つかまえてくれる筈
二時間あれば
《二時間あれば》より
こんなバアチャンになりたいな・・・
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コメント
ステキな本を紹介してくださってありがとうございます!
わたしも、こんなおばぁさんになりたいあなぁ。
DNAがコワい…
投稿: ちっち | 2010年8月 8日 (日) 11時57分
うん・・・確かに怖いDNA。
投稿: MIsa | 2010年8月 8日 (日) 21時09分
心がじんわり暖かくなるような、背筋がピンと伸びるような…そんな詩集ですね。
素敵な本の紹介ありがとうございます
本屋さんで探してみます
投稿: そら | 2010年8月 8日 (日) 23時03分