今日はメグの誕生日。私が初めてママになった日。
産声をあげたあの日と同じに桜が咲き誇ってる。
同じ演劇への道をめざし 歩き続けて
何年になるのだろう。
けして平坦な道とは言えなかったと、私は思ってる。
そしてメグは 逆風にも負けず今も歩き続けている。
ふと 想いだすのは
メグが中学三年の時の 母子での会話。
そろそろ高校進学の事を考えなきゃならない時期。
「どこの高校を受験するの?」
「えっ?それ、話の順番が違わない?ママ」
「・・・はっ?」
「どこのじゃなく、まずは行くか行かないかじゃない?」
「・・・行かないって選択があるわけ?」
「だって さして勉強が好きなワケじゃないし・・・」
「いやいや、そういう問題じゃなく、普通行かない?」
「えっ?そうなの?」
「じゃ、行かないとして・・・将来は何を目指すの?」
「それは もう決めてある!」
何だったと思います? 母は倒れるかと思いました。
そして、笑っちゃいけないけど、大笑いをしました。
夢は中卒の玉の輿にのる事!・・・だそうで。
あぁ・・・玉の輿と言う夢は判らんでもないが
「多分、玉の輿に中卒はいないと思うよ」と母。
「だからさぁー世界初の中卒の玉の輿だよぉー」
次は高校卒業時に「これからどうするか?」に対して。
やはり「勉強は特に好きじゃないから」は変わらず
「芝居やる!」と一言。「どこで?」「とりあえず四季で」
大反対をした母でした。
父はああいう呑気な御方でしたから「楽しみだね」
良くない良くない!同じ劇団に家族で在籍なんて。
夫婦で同じ劇団にいることだって
かなりシンドイ想いをしなきゃならなかったのに・・・
「無理!その選択は絶対よくない!メグのために」
第一、この子の性格は私が一番解ってる。
万が一、入団出来たとしても
その後の彼女の立場や状況を考えれば
少なくとも《四季》という選択はあり得ない。
それより何より 「演劇以外の道は考えないの?」
その時のメグの一言に・・・わたし「ギャフン」
「子供の時からこの環境で育って
高校だって 演劇科に行ったのよ」
(いやいや、それは、本人の希望を聞いて 話し合い
そこが あまり勉強中心の学校じゃなかったから・・・
仕方なしに・・・なんだがなぁ)
「家族でお出かけといえば ほとんど劇場。
私の人生の選択肢はごく少ないわけで」
そう言われちゃったら・・・そうなんだわさ
結局、四季には一年も在籍しないまま(ホッ)
デイズニーランドのダンサーやら何やら。
結構 楽しそうにやっていたけれど
ある日「三十になってもやり続ける仕事じゃない」と。
一念発起、レッスンをしたり芝居を観歩いたり・・・
今の事務所にお世話になって。。。何年だ?
ずっと傍に居てくれた善きマネージャーにも恵まれ
メグ自身も「中卒の玉の輿」という発想をしない?
大人の女に育ってきて・・・
共演した多くの仲間やお客様に支えられ・・・
少しずつだけど 階段を着実に登り 踏ん張ってる。
今や私は 母親というより
そうだなぁ・・・さしずめ《応援団長》ってとこかな。
人生って いろんな事があって面白いなって思う
長女 愛の誕生日の朝。「おめでとう」
そして 私のもとに生まれてきてくれて「ありがとう」
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