ウエット女
実は・・・一番やりたくない事があった。
《自分の台詞を録音しておいて 後で聞く》
「どれだけアンタの台詞が酷いか聞いてみろ!」
浅利さんにも よくそう怒られた。
だけど・・・恐ろしくて出来なかった。
自分の台詞を聞くなんて・・・怖すぎる。
二度と舞台なんかに上がれなくなる。そう思った。
今の稽古場でも 録音している人は居る。
ところがいまだに なかなか腹の括れない私。
とてもじゃないが 自分の声を聞いたら
二度と立ち直れそうもないから。
稽古で演出家が出すノートを取りこぼさない為に
録音は絶対に有りなんだが・・・でも怖い。怖い。
この前の本読み稽古の時
鞄の中にこっそり忍ばせたボイスレコーダーを
生まれて初めてON。
結果 『やっぱり聞きたくなかった~』と思ったが
昨日一日 台本と格闘した後、再びON。
なんと・・・この・・・ウエットな喋り。なんと感傷的。
なんと。。。なんと。。。なんと。。。
絶望して死にたくなる。役者なんて辞めたくなる。
欠点丸わかり。自分の台詞聞きながら吐きそうだ。
なんで こういう風に喋ってるんだろう?
私がお客だったら 鬱陶しくて仕方がない。
「あんたの気持ちなんて関係ないよッ」と
その役者に向って言ってしまいそう。
やっと、演出家の言わんとしている事が
多分 少しなんだろうけど 解った気がする。
根性なしだぁ私。今までコレやれなかったなんて。
自分の実態と向き合えなかったなんて。
《自分が好き》《自分から出れない》
恐いと言う事だけじゃなく
根本にコレが在るんだったのかも。恥ずかしい。
今日は稽古場の仕込や小道具づくりを
若手メンバーがやってくれてる。
何か私にも手伝える事ないだろうかと思ったが
今 私が一番やらなければならない事は
早く この欠点を理解し、認め、改め、
集中稽古までには 全体の足を引っ張らないよう
ただただ 猛然と努力する事のみ!
そう思って 今日も一日を 実りある日にする。
劇団菊地 第四回公演
「人間の最後の誇り」
作:八田尚之
脚色・演出:菊地一浩
2019年5月14日(火)~19日(日)
14日(火)19:00
15日(水)19:00
16日(木)14:00/19:00
17日(金)14:00
18日(土)13:30/18:30
19日(日)13:30
【会場】
アトリエファンファーレ東新宿
新宿区大久保1-3-15 アクロス東新宿B1F
劇団菊地ブログ
https://ameblo.jp/gekidan-kikuchi/
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